使い続けたパイプの整理棚
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当時オーリックのセカンドであるメジャーブラックやキャプテンブラックが買い得で案外良いという話も聞きましたが、それらはさぞ安かったんでしょうね。
ステムに金色の輪っかの付いたオーリックの正規品でも、廉価版のDE LUXEクラスでは木埋めが有るので、できるだけ埋めが少なく扱いやすそうなシェイプのものを選びました。
絵画系の学科だったのでアトリエで気軽に使えるパイプを探していたこともあり、こいつはドンピシャでした。
大学のアトリエで制作に行き詰まり、どうすればいいのか画面を悶々と眺めるとき、ようやく出来上がった充足感のとき、コーヒーを飲むとき、友達と話すとき・・いつもこいつの出番でした。 時には硬い灰皿にカンカンとボウルトップを打ち付けて灰を出したりしてたので、キズが沢山出来てました。 でも、いつのまにかほとんど消えてます。
初めは赤みの濃いマホガニー仕上げでしたが、今ではだいぶ薄くなってしまいました。 ボウルの仕上げはちょっと雑で、部分的に研磨痕が残ってたりしましたが、これもいつのまにか目立たなくなってます。 上級のスープリームなどは実に綺麗に仕上げてあったのでオーリックはクラスによる差が大きいのかな?
木埋めは前面の下の方に2つとシャンクの端っこに極小さいのが一つです。
気に入ってるのはシェイプデザインで、ボウルの下線とシャンクが真っ直ぐに繋がらず、すこしボウルが下に出っ張ったようになってるところです。 モッサリしてるとも見えますが、なんか古風な感じがして好きなんですよね。手で握ったときもジャストフィットです。 ビリヤード等もこういうデザインになってるのを見たことがあります。オーリック独特なのでしょうか?
もう一つ気に入ってるのがステムのビット部の形。 ダンヒルの真似でしょうか?
端の方だけキュッと広がってるのが小粋です。 素材も良いのかこいつはなかなか変色しませんでした(結局変色して磨いてますが(^_^; )
でもテノンはなんの工夫もないんですよね。 コモイのような二段切削が好きなんだけど。 酷使が祟ったのかステムルーズにもなりました。(今は修復して大丈夫です)
オーリックはどうも注目されてないメーカーのようですね。 アメリカでの販売が思わしくなかったからでしょうか? アメリカ人好みのモデルとかを投入しなかったんでしょうね。 私の知る70年代のパイプでもハンドカットステムを搭載したモデルが他のメーカーよりかなり安い価格帯で有りましたし、品質的にはけっして悪くなかったと思うのですが・・。
あるいは頑固な吸い味のせいでしょうか? 特に際だつところは無く、強いて言うとややコクが出るかなという感じです。 でも・・いいかげんに、えい!とタバコを詰めて吸っても雑味が出ずに底まで吸えるというような安心感が有るんですよね。 こういう特質もまた英国的と言えるのかもしれません。
よくある無人島究極の選択みたいなので、一本だけ持って行くパイプを選べと言われれば、私はこいつを選んでしまうでしょうね。 特別美味いわけでもない安物のこいつを。
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